「一年前、うちの大学の生徒が無人島で７人全員死んだって事件あったよな？」
「あぁ、あったな。それがどうした？」
「実は、その事件の模様を映したビデオがここにあるんだよな～♪」
「マジで？！」「えぇ～うっそー」「怪しい」「･･･ホントに？」みんなそれぞれ勝手なことを言っている。。。
「まぁ、とりあえず観てみようぜ～」
ビデオが再生されると初めは普通の旅行のようだったが、
その夜に一人の死体がみつかるとそこからはパニック映画のようだった。
みんな震え、怯えている。
そこから次々と死体で発見されていき、結局はカメラマンと一人の少女が残った。少女は言う。
「あなたが犯人なんでしょう？！私が犯人なわけないもん！それに、こんな状況でビデオ撮ってるなんておかしいわよ！」
「違うおれじゃない！これは警察に証拠として、渡すために･･･」
少女は最後まで話をを聞かずに外に飛び出していった。それをすぐ追いかけるカメラの男。
そこで、急に画面が黒くなり次には無残な少女の死体と首吊り自殺をしたと思われる、カメラの男が映っていた。そこでビデオは終わった。
事件の内容を映したビデオは、
無人島での事件の内容だった。
殺人が繰り返される事件で、
最後に残ったのは二人。
カメラマンと、少女。
結局二人とも死んでしまうのだが・・・
注目してほしい文章がある。
次には無残な少女の死体と首吊り自殺をしたと思われる、
カメラの男が映っていた。
この文章、実はおかしな部分がある。
首つり自殺をしたと思われるカメラの男・・・。
なぜ、語り手はカメラの男とわかったのだろうか？
普通カメラマンは、撮影する立場なので顔は映らないはず。
なのに、語り手にはそれが分かった。
おかしな部分はほかにもある。
首つり自殺したカメラの男が映されていたのなら、
映す際にだれが撮影をしたものだろうか？
ほかの人はみんな死んでいるはずなのに・・・。
これの犯人を裏付ける文章もある。
そもそも、このビデオはどうやって入手したのだろうか？
事件現場は無人島。
それに、証拠品として警察が回収するはずのビデオ。
なぜそれを語り手が持っていたのだろうか？
それは、語り手が真犯人だからである。
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